公開日:2020年9月25日 最終更新日:2021年2月16日
今回はテーマをいじったり、プラグインを開発したり、新しいバージョンのWordPress、新しいプラグインを試す時など、非常に使い勝手の良いWordPressのローカル環境を構築する定番アプリ「Local」の始め方をご紹介します。
早速始め方、とその前にサッと「Local」の良いところ、残念なところを確認して、この先を読むか判断してください。
と、個人的には良いところの方が多く、残念なところも設定や運用で回避できる内容なので、断然オススメな訳です。
それでは始め方ですが、手順としては4ステップになります。
「Local」はアプリケーション形式で配布されていますので、公式サイト(https://localwp.com/)から自身のOSに対応した最新バージョンをダウンロードしてください。
「GET IT NOW」ボタンをクリックすると、Mac OSの場合はdmgファイルがダウンロードされます。
この時点での最新版は5.7.5で「local-5.7.5-mac.dmg」ファイルがダウンロードされます。
ちなみに「Local」は以下のOSに対応しています。
ダウンロードしたdmgファイルを展開し、Local.appをアプリケーションフォルダにコピーします。
コピーしたLocal.appを起動します。
初回はセキュリティチェックで以下のダイアログが出ることがありますが、そのまま「開く」ボタンを押してください。
利用規約への同意を求められますので、下部のチェックボックスにチェックを入れて「I AGREE」ボタンをクリックします。
起動するとLocalの機能改善のためにエラーレポーティング機能を有効化してください。というダイアログ(英語)が出ますので、こちらはお好みで。
ダイアログを閉じた後は、3つほど告知がありますが、興味があれば読んでください。
右上の「X」をクリックすると、サイトが追加できる状態になります。
さっそく新規サイトを作成してみます。
左下の「+」ボタン、または中央の「+CREATE A NEW SITE」ボタンをクリックします。
サイトの名称を入力してください。ここは日本語もOKです。
「ADVANCED OPTIONS」を展開している場合は、仮想ホスト名(上記では「local.local」)や実ファイルの保存場所(「~/Local Site/local」)、ブループリント(後述)の使用有無を選択可能です。
ここは上記設定で右下の「CONTINUE」ボタンをクリック。
サイトを動作させる環境を選択します。
初期設定だと、PHP7.3.5、ウェブサーバーはnginx、MySQLは8.0.16になっています。「Custom」を選択すると、それぞれを個別に選択出来る様になります。
初期設定だとPHPが少し古いのでPHP7.4.1を選択し、今回は以下の環境にてサイトを立ち上げます。
PHP7.4.1は現在の環境にインストールされていないので(「↓」アイコンが表示される環境はダウンロード&インストールが必要)、この後のプロビジョニングの途中でインストールされます。
最後にWordPressの管理者アカウント作成のための情報を入力し、「ADD SITE」ボタンをクリックするとプロビジョニングが始まります。
「ADVANCED OPTIONS」を展開するとマルチサイトに関する設定も可能です。
いよいよプロビジョニング開始!
仮想環境の準備、WordPressのインストール、初期アカウントの設定までを全自動で行ってくれます。
ちょっと時間がかかります。PC性能にも影響すると思いますが、2〜3分ほど。
プロビジョニングの途中で管理者パスワードを要求されるので、パスワード入力して、「OK」ボタンをクリック。
あと少しで完了です。
全ての作業が完了して、新規サイトが起動した情報がこちら。
左サイトバーにLocal Sitesとして作成したサイト名が並びます。
サイト名の左に緑の●が表示されているサイトは起動中です。
この緑の●をクリックするとそのサイトを停止できます。
右側には、そのサイトの各種環境情報などが表示されます。
右側上寄りの「ADMIN」と「VIEW SITE」ボタンをクリックするとこのサイトのWordPress管理画面とフロント画面が表示されます。
あとは、通常のWordPressと同様です。
ローカルで構築してますが、ネット経由のプラグインインストールやアップデートも普通に動きます。
1つ注意点として、構築されるWordPressは英語版がインストールされていますので、一度管理画面にログイン後、「Settings」→「General」から「Site Language」を「日本語」に、「Timezone」を「Tokyo」に変更しましょう。
ちなみに、初回起動のみ、ミドルウェアなどのインストールが走る場合があります。
実は私の場合、現時点の最新版5.7.5をインストールする前に、3.3.0をインストールして使用していましたので、少し挙動が違うかもしれません。
また、3.3.0と5.7.5は互換性が無く、全く別のアプリとして起動します。
アプリ名も3.3.0の頃は「Local by Flywheel.app」で、5.7.5とは異なります。
5.x系から「Local.app」に名称変更したみたいですね。
どうしてもPHPの旧バージョンが必要などの場合、旧Local by Flywheel.app(バージョン3.3.0)を利用すると、サイト作成時に選択できるようになります。
必要な場合はこちらからダウンロードできます。
https://localwp.com/releases/3.3.0
ただし。同時起動はNGです。
アプリ自体は起動できますが、サイトを起動してもアクセスできませんので、ご注意ください。
新規サイト作成時に「Create site From blueprint」を利用すると、予め必要なプラグインやテーマをインストールした状態のWordPressをセットアップすることができ、開発環境構築の手間を少なくすることができます。
今回この解説を作成するために結構時間を使いましたが、実際にローカル環境を構築するだけなら、10分もあれば十分です。
今回立ち上げた新規サイトの初期容量は52.2MB程度です。
これで、サイトデータとDBデータを含めた量です。
初期のWordPress単体で52.1MBほどあるので、そのほとんどはWordPressのファイルです。
実際にはここから各種プラグインをインストールしたり、カスタムテーマを入れたり、画像をアップロードしたりするので増えていくと思いますが、ディスク容量次第です。
データベースに関しては変更できませんが、「Web Server」と「PHP version」は過去に作った環境でも変更が可能です。
変更する度にプロビジョニング処理が走りますが、かかって1、2分。
特にレンタルサーバーより新しいバージョンのPHPを試せるのはありがたいです。